社会保険労務士事務所 リバシティーオフィス・市川孝友が答える労務相談Q&A
「本社一括届出について」
Q.就業規則の本社一括届出とはどのようなものですか?
A.複数の事業場を有する企業等では、企業全体で統一的に適用される就業規則を定める場合があります。このような場合、各事業場の就業規則を本社管轄の労働基準監督署へ一括して届けることにより、企業の負担が軽減できることから、一定の要件を満たすことを条件に認められています。
要件は、次のとおり。
1.複数の事業場を有する企業等が、当該企業等の複数の事業場において同一の就業規則を適用する場合であること
2.本社において一括して就業規則の作成等を行うこと
3.本社以外の事業場の所轄労働基準監督署長宛に届出る就業規則を本社の所轄労働基準監督署長に届出ること
4.本社を含む事業場数に対応した必要部数の就業規則を提出すること
5.本社で作成された就業規則と各事業場の就業規則が同一の内容であること(その旨が附記されていること)
6.法第90条第2項に定める意見書が各事業場ごとの就業規則に添付されていること
また、事業場単位で締結し、届出る36協定についても、一定の要件のもとに本社一括の届出が認められています。