社会保険労務士事務所 リバシティーオフィス・市川孝友が答える労務相談Q&A
「会社に与えた損害と従業員の退職金の相殺」
Q.当社のA社員が総額で約200万円もの会社の商品を多量に自宅へ持ち帰っていることが判明しました。
そのことを本人に追及したところA社員は会社へ出勤してこなくなったため、就業規則に定める懲戒委員会により解雇処分としました。これら商品の損害を補填するために、A社員に支払うべき退職金を支給せず、損害賠償を請求したいと考えております。これは何か法律上問題がありますか。
A.損害賠償の請求は、A社員の行為が労働契約の本旨に従った債務の履行に当たらず、又は不法行為に当たる場合には、会社が民法の規定に基づいて現実に生じた損害について賠償を求めることは差し支えありません。
尚、退職金は損害賠償債権について相殺することができる旨の労使間の書面による協定があれば、それに基づいて支払う退職金の一部を控除して支払うことはできます。